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Association

対談
座談会

 第2回 RRCS対談&座談会

2020年12月14日配信

テーマ

現場とアカデミア、施工者と納品業者の認識は一致しているか⁉

「残コン・戻りコンの定義とは?」

参加者

青木あすなろ建設・執行役員・藤田 一哉 様

淺沼組・技術研究所リーダー・山崎 順二 様

内山アドバンス・常務取締役・佐野 雅二 様

代表理事 野口 貴文

理     事 小山 明男

事 務 局 藤井 成厚

 本編
続編(短編)

本編内容


(野口)
みなさんこんにちは。生コン・残コンソリューション技術研究会の座談会をこれから始めさせていただきます。お楽しみにしていただいている方も多いかと思いますが、本日はゼネコン、生コンから重要な方をお招きいたしまして、我々理事と一緒に残コン、生コンのあり方について、これから皆さんのご意見をお伺いしながら議論していきたいと思います。よろしくお願い致します。
あの、もうざっくばらんに日頃皆様が残コン・戻りコンで、どういうものを残コンと呼び、どういうの戻りコンと呼んでいるかということで、そのあたり正直なところをお伺いできればと思いますが。

(藤田)
はい、お手元にちょっと当社で土木現場に限ったアンケートなんですけれども残コンの現場アンケートというのを取りました。残コンが発生した場合の費用負担ということで、プラントさん側で補助の方で負担、あるいは商社の方で負担というのが約半数で、それ以外が現場の方で負担になってます。そもそも引き取りがしてもらえないと。生コン車に残ったコンクリートをすべて現場で落としてくれと言うところもあるような状況でございました。
それから残コンを再利用しているかということでアンケートをとったんですけれども、荷下ろしせずに返却しているが81%、5%が低品位のコンクリート、均しコンに活用してますというような内容でございました。ポンプ車の配管内の残コンは現場で当然残るものですので現場の方で産業廃棄物として処理している。これが現場でいう、残コンだと思っております。均しコンクリート等ですね、低品位のコンクリートの転用というのもなかなか公共工事ですと発注者側が理解していただけないという答えもありました。
やっぱり一番大きいのは再利用するためには法律の改正が必要だろうと。現場での再利用と不法投棄が紙一重の状況は現場では続いているという話でした。
戻りコンという言葉を知っているかということなんですけれども、土木の現場ではほとんど、知っているが使用しているが使用しない、戻りコンという言葉を聞いたことないというのがほとんどの87%と、戻りコンという言葉を通常時に使っているのが13%ということですので土木の現場で戻りコンというのはあまり一般的には使われていないということだと思っております。

(山﨑)
建築現場では戻りコンという言葉もほぼ使われていないというか。それを知らないと思います。戻りコンという言葉もあるという事を知らないと思われます。私の立場でいえば、ある程度学会等の動きがあるので切り分けて考えるようにしていて。残コンというのはあくまで現場で余ったコンクリートもしくはポンプ車に残ったコンクリートということ、戻りコンというのは受け入れられなかったコンクリートは戻りコンと言う風に扱うと。
つまり戻りコンというのは品質に対して規格を外れているものだとか時間をオーバーしたもので、一切手を付けずに工場に返すもののことを戻りコンというふうに切り分けてます。

(野口)
あの今お伺いしたように、ゼネコンからは戻りコンという言葉すら知らないような説明があったんですけど。

(佐野)
あの、仰る通り、私共は日常的に残コン・戻りコンという言葉をかなり発信しているんですけれどもその根拠は何かということで。基本とすれば本来はJIS A0203というところにコンピュータ用語という基準がございまして、この中で明確に定義をしていただければ共通認識が取れるのかなというふうに思っておりまして。この中では一切そういった用語はございません。次にJIS A5308、これレはディーミクストコンクリートの規格でございまして、その中に実はまたそれを混乱させるような記述がございましてですね。これは改修補正の取り扱いのところで改修骨材は戻りコンクリートならびにレディーミクストコンクリート工場内で発生した云々というふうな記述がございまして、その後に戻りコンクリートの定義が載っておるんですね。それを見ますと、戻りコンクリートは出荷したレディーミクストコンクリートのうち、購入者の事情で不要となったもの、または購入者の品質要求に適合しない、この2つは丸々ということ、でその後に、荷下ろし時に残ったもの、もしくは運搬車のドラムに付着したもので自工場に持ち帰ったものを対象とする。ということで、いわゆる残コン・戻りコン、その周辺部のものは全て戻りコンクリートとしか、JIS A5308 の中では定義と言いますか、使っていないと。このへんに一つのいろんな困難な要素になっているのかなというふうに思ってございまして、必然的に残コンクリートという表現は規格の中にはどこにも出ていないということでございます。

(野口)
なかなかあれですね、残コン・戻りコンかなり複雑にこう定義が分かれているようで別れていないというのが。ちょうど良いところに線が引かれているわけではない気はするんですけど、そのあたり第三者の目で見て小山先生、どうですか?

(小山)
いやとにかく難しいというか。ただひとつ言えるのは残コンというのは現場が残したものですよね。で、生コン工場側から見ると余って戻ってきたコンクリートということなので、生コンの、コンクリートを作った側から見たら戻りコンだし、現場からすると残したって意味ですべて残コンだしというような定義の仕方もありそうだし。あの、なんでしょうね、いつから残コン・戻りコンっていう言葉が出てきたのかというのも私自身ちょっと分かってないですし。そこはちょっとはっきりさせないといけないんだと思うんですけどね。ただ直感的に聞いた言葉とその定義とが、結構ややこしくなりそうだなというところがこの問題根深いというかなかなか解決策というかはっきりさせられにくいなというところはちょっと個人的に思っています。

(野口)
研究会としてはどのへん目指そうとしているかということで、我々理事も考えないといけないところでありますけれども。事務局として何か落ち着かせどころというか、何かこの辺落ち着いてほしいなという希望があったら。

(藤井)
まぁ単純に言うともう名称はいずれにしても残コンであろうが戻りコンであろうが必ず発生はしているわけで。それが人為的に発生している場合と、もう何をパーフェクトにやっても必ず残る、発生する部分もありますから。いずれにしても発生しているので発生を抑えるという行為と、それから必ず発生してるものに対してはどういう風に処理をしていくんだっていうそれをやっぱり決めていく必要は必ずあって、当然そうするとそれに対するコストが発生するでしょうからそのコストはちゃんと見ると。これはそのコストを誰が見るんだというと当然それは納品業者でもないし、使った側でもないし、最終的には施主さんが負担するべきものなので、その辺をクリアにしないことには物事が進まないかなと思っています。

(野口)
これから少し整理をさせていただきたいと思うんですけど、まずはいつ発生しているのか。なぜ発生しているのか。その辺りから1つずつ順番を追って、順序立てて説明をしていけるようになるといいかなと思うんですけど発生する原因としてはやっぱり規格を満足しなかったもの、規格を満足しなかったものはあり、それからポンプに残ってしまったものがあり、その中間のものとしてその辺はどういうふうに区分すればいいですか。そこは区分するべきじゃないのかすべきなのかていうね。

(山崎)
シンプルに考えると施工者が発注したものが余れば残コンクリートです。
それに対しては当然お金もお支払しないといけない。だから例えば途中から帰ったとしても施工者が発注したのであればそれは施工者の責任になると。そこが切り分けですね残コンという意味でいくと。

(野口)
そのあたり少し使ってたら…

(山崎)
当然施工者の責任ですね。

(野口)
かなり割り切ってストレートに言って頂いて。ここまでストレートに言っていただくともう、あぁ、そりゃそうですよねとなりますけど。その辺藤田さんはいかがですか。

(藤田)
2006年時点で残コン・戻りコンの処理費用の負担は建設会社がとっているのは2%なんです。ということは、ほとんど以前はプラントさんとか商社さんの方が生コン車に残ったものに関しては自助努力で解決していただいていた。だんだん流れで処理費用が発生してきたということで戻りコンの費用というのは今後全体的にそういう流れになってくるだろうなと思いますので。そうすると当然ゼネコン側も戻した分に関しては費用が発生するということで戻りコンというのが定着していくのではないかなというふうには感じています。

(野口)
佐野様、ゼネコン側のご意見をお聞きして、例えばここの東京都の定義はこのまま、生コンとしてはこういう定義のままでいいのか、どうなんですか。

(佐野)
こちらの中には、残コン・戻りコンの総量というのがちょっと書いてございまして、これは前回のキックオフの時にも若干お話しさせていただきましたけど東京地区が3.4%、玉川が2.3%、三多摩が2.1%ということで2018年の国交省調査の場合は1.6%でしたので、それに比べて確かに増えているなということがわかります。それともう1つですね、じゃあその中で残コンと戻りコンの比率というのも実は各協組で大所は東京都で取ってございまして。どのくらいの比率かと申しますと実はですね、残コンが大体70%から80%で戻りコンというのは20%から30%ぐらいなんですね。
その戻りコンの中でも現場様のご都合によるものが大体その3分の2、残った3分の1が生産者側の責任にあたる。要するに品質異常だったりトラブルか何かで現場到着が遅れた。
だからその中にはちょっと渋滞とかそういうふうな、どちらの責任かいうのがはっきり分からないものについてはその時、その時で相談をしているんだと思うんですけど基本的には絶対量としてはやはり残コンの量がものすごく多いわけですよね。ただ我々としてもやっぱり現場さんで例えば400㎥頼んで20㎥残ったよと、それはやっぱりある程度の残り量の読み違いですとか実際の先ほど圧送したときのロスですとかそういうものがあるんで、それは全部現場様側の責任といえばある意味ではやむを得ないロス率っていうのはあるのかなと思ってて。現状、戻りコンで現場様のご都合によるものだけを一応有償化をさせていただいているっていう発想はその辺から始まっているんですね。
ただやはり平成18年頃から比べると明らかに戻りコンという形で丸々戻ってきてしまうものが2014年ぐらいから非常に増えてきたということで戻りコンで現場様側のご都合によるものを有償化させていただいたというのが実態でございます。

(野口)
かなり不思議な状況というのが、私残コンと戻りコンっていうのが東京都の組合の現状から考えたときに、残コンと戻りコンで残コンの方が多いというのが、そうなの?というに若干思ってしまったんですね。あの、使ったけど残ってしまったものはたぶん現場の最後の1台ぐらいかなとは思うんですけど。1日に何十台も到着してその最後の1台。
そこで残ったものを残コンといってこれの方が、戻りコンよりも多いというのは少し驚きではありました。あの、話に聞くところによると、ちょっと降ろしてというのが結構あるのではないかという噂に聞いておりまして。このあたりの実情どうなんですか?なかなかお話づらいかと思いますけど。

(山崎)
ちょっと降ろしてというのは要は費用負担を軽減するための対策であって、本来はあんまりやってはいけないことなんですよね。

(藤井)
あの、いいですか。今回出席させて頂くのに、生コン屋さん何軒かにヒアリングさせていただいたんですけども、やっぱり正直ここもう一人いらっしゃる予定の方、この方は大里ブロックさんの方は急用で来れなかったんですけども。他の方々は声掛けても皆さん出席するのを怖がってらっしゃるんですよ。とても不思議で、ひょっとしたらゼネコンさんに下請けいじめに遭っているから出たくないんじゃないかとか。何かこういうことを声を、声を発するとセメント会社さんから目を付けられちゃうんじゃないかとか、そういうのがあってかもしれないですけど、とにかく皆さんここに参加されるのは非常に怖がってらっしゃるっていうのが、とっても私第三者的に見ると非常に面白いというかそういう業界なんですか?というふうに思います。なのでさっきおっしゃった一部出したら残コンにするってそんなこと本当にやってるとしたら、これは本当に大問題ですよね。

(山崎)
あの、費用負担の話でしたけど、それを少しでも軽減したいという、ゼネコンの思いは当然そういうことで、お金を払いたくないんですよ。余分なお金を、予算化されていないという条件の中で。そうなってくると、いま現象も起きているのは私はあまり聞いてないけど今おっしゃっていたような、ちょい出しして返すとかそういう話ではなくて、発注をとにかくギリギリまで渋ると。だから逆に工場さんは最後の1台をずっと待った状態で待機することになる。で、施工者の方も後の時間に少しでも余裕があれば最後の1台を打ち切ってゆっくり計算した後に出すという。そういう発注をするような傾向があるような状況です。生コン工場さんにとっては残業が増えているというそんな状況かもわかりません、
場合によっては。最後の1台が出せないという状況になっているので。
 

(野口)
明確に責任がわかるものは、負担はどっちかというのは明確にご負担下さいと言っても通ると思うんですけど、なかなかそのあたりが折半しましょうってさっきちょっとありましたけど。その辺詰めていくと、どっちの責任でもないようなものをじゃあ最後誰が負担するのかということになってしまうと思うんですね。

(小山)
野口先生いま、どっちの責任でもなさそうなものがありそうだという話があったんですけど、私がいまいち分かってなくてそれが何を指しているのか。実は最初の方で山﨑さんが仰ったみたいに、不合格品以外はもう全部発注したゼネコンというか購入者側の責任で良いんじゃないかという風に私なんかは思って、まぁあの、第三者的なんで勝手なことを言いますけども。なんかゼネコンさんにものすごい目で睨まれてんのかと思っていて。いや、他の製品でもどうなんでしょうね。他の製品に置き換えたときに不合格品以外のものを発注しておいて、「いやいや製造者側の責任でしょこれは」というようなものが本当にあるのかないのかというと、なさそうな気がして。

(藤井)
無いですね。

(小山)
無いですよねたぶん。そうするとどんな形態で残っていようが、もう不合格品以外はもう購入者側の責任で一括えいって決めちゃえば良いような気も個人的にはしているんですね。私そこで、そうすることによってコストの話に繋がるかどうかあれですけど、まぁコストが発生すると。そのコストが発生するということも明確にした方が良いと思っていて。コストが発生することの責任がゼネコン側にあるのか購入者側にある、しかもこれにはコストは当然発生しちゃう。そこまでもう明確にしちゃうと、コスト意識が生まれると、やっぱり減らそうという努力をそこで初めてするというか今までしてなかったことをやるんじゃないかと。これからゼロにできるかもしれないみたいなことが本当に現実になるかもしれないですし、なにしろ資源循環的な考え方でいうとやっぱり3Rの中で一番優先すべきは「リデュース」なので。そこが一番大事なんじゃないかなというふうに思うんですね。
ちょっと脱線しましたけど、どっちの責任じゃないものっていうのがありそうかどうかっていうと、ちょっとはっきりしたんじゃないかなっていうのは。

(藤田)
いま小山先生が仰られたどちらの責任でもないっていうところなんですけれども、積算基準の中ではロス率っていう考え方があります。山﨑さんのお話にあったようにポンプ車では絶対残るものとか、すごい長い配管延長の工事とかそういうのも勘案してそういう数字が規定されている。そうするとじゃあそのものっていうのは本来の構造物に使われないようになりますので、じゃあそのロス率分のコンクリートっていうのはきちんと処理しなくちゃいけない。それは必然的に発生するもので、それをすべてゼネコン側が負担すればいいんですけれども。それをなんとか減らそうともちろん現場の方もしている中で、どうしても今までの数字くらいの変位で残ってしまうというのが現実。それはどうしても余計に頼まなくちゃいけないこともあるし、多少測量ミスして余計に正しくないこともあるかもしれないですけども、そういうのも含めて処理しなくちゃいけない。今度はきちんと処理しなくてはいけない、そのロスに相当する戻りコンクリートとか残コンクリートのきちんとした処理とか再生とかそういうことを考えていただけたら、それを目標にできると思うんです。それ以上は絶対だめだよねという判断で現場が動き出すと思うので、やはりどこかでこの分に関しては正規に、どうやってポンプ車の残コンをゼロにするんですかというところはお話させてもらいたいなという気がします。

(小山)
あの、ロス率の部分とか、ポンプに残っちゃうものとかっていうのは当然あるけど、それはやっぱり工事のやり方としてそうなってしまうものなのでその部分については発注者側に請求してもいいんじゃないかと言うか、まぁもう載ってるわけですよね国交省の中にも、積算基準ていう形で。

(藤田)
あの、生コンの単価なんですよ。だからその分、購入費はロス率で見てますよと。

(小山)
なるほど。それも処理費までは関係ない、

(藤田)
処理費なんて全く考えてないし、発注者側はそういう感覚はないんで。そういうことを少しでも発注者側が考え始めて、それを全部産廃にしましょうとか、そういうちょっと幼稚な発想じゃなくてきちんと何とかリユースできるような。あるいは発生抑制につながるような発信をしてくれたら、もう一斉にそっちに流れるとは思うんですけど。

(野口)
そのロス率を、いかほどまで下げられるかというあたりが、そういう意味では皆さんがハッピーになるためには必要かなという気がしますね。当然費用負担も皆さん減るでしょうし廃棄物としても減ってくるという事で。生コンとしては今、お聞きしてるともう全部ゼネコンの責任にって言ってくれていると思うんですけど。それを考えますと、先ほど佐野様が仰ったように、生コンはかなり負担をしているようなところが今まではあったかと思うんですね。

(佐野)
そうですね。前回のキックオフの時のお話をさせて頂きますけれども。トータル量で考えると私の会社は3億円くらい年間処理費用に支払っている。それに対して先程ちょっと現場様のご都合で戻ってきたもので、頂いている金額というのはそのうちの全体の1割ちょっとしかないんです。おそらく関東1区の地区の中ですと立米あたり5000円から1万円くらいの金額でお願いをしているんですけれども、ならしてみるとそれはおそらくメリットとかそういう形ではなくてほぼ処理費相当、ですから従業員の時間ぐらいの費用ですとか、その他設置してある施設の償却等を考えると決してその部分を無理にお願いをしているというスタンスではない。絶対量を見ていただいてもそれご理解いただけると思います。

(藤井)
あの、ちょっとお伺いしたかったのが、例えば工業製品で鉄鋼とかゴムとかそういうのでJISで規格が定められていて、その考査というのがあると思うんですけど。例えば板厚1ミリだったらプラスマイナス何ミリかはオッケーとか。それはぴったり1ミリなんかで出来るわけがないので考査というのを作っているんですけど、生コンの打設というのはそんなにブレるものなんですか。数量は。それを仮に3%だとすると莫大な量がブレていてそんなのがJIS規格だとするととっても可笑しな話だと思います。

(佐野)
確かにその2%、3%というと小さいような感じしますけど、日本国内47都道府県ですから中規模の県が1年間に使う量をすべて捨てちゃってることなんですよね。ですからこれは考え方によってはものすごいムダというか地球環境負荷という面からすると、やっぱり相当の問題なんだろうなというふうにやっぱりご承知をいただきたい。それから、もうひとつ、なんでいま現在、残コンの有償化があまり進んでなくて戻りコンの方から有償化しているかといいますと、残コンの量というのは、やっぱり日常的に大体どの程度出るかというのはある程度想定できるんで、それに対して工場内はそれを処理するための準備はある程度できているんですね。ところが戻りコンというのは通常やっぱり1日の就業時かなんかに大量にいっぺんに帰ってきてしまう。そうしますと、その処理システムの能力の限界を超えてしまうとか、それをやるために一晩中従業員が夜勤残業をしないと処理できないとか、捨て場に困って翌日の作業が進まなくなるとか、そういった切実な問題があるもんですからまずその辺で戻りコンの部分から有償かということで手を付けさせていただき実態をご理解いただきたい。そういう形でお願いしているということなんですね。

(野口)
定義を今日は明確にしましょう、というところで始めたんですけど定義として明確にできることがやっぱり少し今のコンセンサスが得られて出来そうなのって限られちゃってるというところで、責任問題も発生するしそれからソリューションも違ってくるという中で、もう一回ですね言葉本当に残コンと戻りコンという二つだけでいいのかというあたりが多分あるので、そのあたりもう少し検討を加えてご意見をまたお伺いできればと思ってます。で、今日の成果としてはこの研究会が目指す方向としては、最後はやっぱり実装して実際に使っていただくような形に、いろいろな形でリデュース・リユース・リサイクルとこう、ソリューションはありましたけどそれが実際に使えるような形にすべく、少しずつ規格作って現場の仕様書にいかに反映させるかそれを実際の工事で使ってもらえるようにいかにしていくかというあたりが方向としてはあるのかなと。これは流れとしてはこの研究会の方向性を1つ示すものかなと思いました。
もう1つはご提案なんですけど、リユースという言葉の定義からいうと1回使っているものというふうに思っちゃうんですけどね、リ・ユースなので。そうすると実は戻ってきたもの戻り口の中にはやっぱり使ってないものが含まれちゃってるので、そうすると使ってないんだけどもう1回使いましょう、別の形で使いましょうということで「リ・ロケート」というかですね、場所を変えて使うというような意味の、これが適切かどうかというのはいろいろ調べたんですけどなかなかほかのうまい用語が見つからなかったので今のところリロケートみたいな形で使わせてもらいます。
それからもう1つが性能回復、これはリカバーですね。なので、Rが3つじゃなくて5つ考えてもいいんじゃないかなという気がしてます。まあその辺がこの技術研究会の目指すべき方向として新たに3R+2R、加えて5Rというような形でそれに対するソリューションを考えていければということで。そのあたりに加わって頂きました会員の方々と一緒に少し分担をして、今後先程の実装までも含めた形をどう持っていくかというあたりを議論して、ぜひ実行していきたいなと思っています。多分まだまだ言い足りないことがいっぱいあってということだと思いますので、またこのような機会を設けさせて頂いて、結論こうなりましたよというあたりを皆さんと一緒にお披露目できればと思っておりますので今後ともご協力よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。


今日は進行が非常に難しくて、どのような方向に流れるのか心配でございましたけど、それでもいろいろな意見をお聞きすることができまして非常に今後のこの研究会の方向性が見えてきて良かったかなと思っております。ぜひお聞きになられている皆様方も一緒に実装できるようなソリューションを目指して頑張りましょう。
ぜひご協力をお願いいたします。ありがとうございました。

 続編(短編)内容


(野口)
3Rの件でリデュース・リユース・リサイクル、この優先順位あるじゃないですか。で、小山先生が先程仰ったように「リデュース」ってところをやっぱり、これをやることによって不要な費用が発生しないことに繋がっていくでしょうし、それから廃棄物も当然、先に廃棄物が発生しないというところかもしれませんけど。で、不要な費用も発生しない。ということで最終的には資源がそれによって循環ができるように、資源としては長持ちするような使い方ができていくということかと思います。
「リデュース」は先程の、ゼネコンがやっぱり責任としては非常に重要なことがあって、いかに正確に注文するかというあたりが一番重要かなといったところなんですけど。その先のリユース・リサイクルって、さっき「リユース」はここから先は実際にはもう生コンコードに戻ってしまう、もしくは現場で余ってしまう、使い切れずに。これをどうするかということで先程あの、リユースとして例えばポンプの中に余ってしまったというようなものは現場で何らかの形で利用しているとか、というのがあったと思いますし、そこはそれで現場内でうまく処理してもらうか、もしくは産業廃棄物としてちゃんと処理してもらうというところがあるかと思います。
「リサイクル」の話っていうのはむしろ現場というよりは生コン工場側に課せられたような処理方法になってくるのではないかと思うんですけど、現状戻ってきたコンクリートでどうされているんですかね?

(佐野)
あの、立地ですとか工場規模なんかによって違うんですけれども。
通常スラッジ水で洗浄をしながら振動部類で砂利砂に紛糾して最後のスラッジという部分はフィルタープレスに送って脱水硬化させて。で、最終的にはそれを産廃物として中間処理業者、主に再生路盤材等の処理業者あるいは一部は安定型の処分場です。そういったところに持っていくというのが一般的かなと思います。
で、一応、生コンのJISの中ではスラッジ水を使って良い、ということになっているんですね。これもなかなかやっぱりリサイクル品というイメージの中で実際には発注者様の方からご理解いただけない。昭和50年ぐらいにこれも規格が出来たんですけれども当時やっぱり、スラッジ水を添加する設備を作りましたけど、結局今に至るまでほとんどお使い頂けないということで。まぁ何工場か、山間部なんかですと土木用の構造物ですとか、あるいはスラッジ水の濃度を下げた形でご使用頂いているケースもあることはあるんですが、やはり全量をすべてこなすというわけにはいきません。
この辺のところの解決策を模索する必要があるのかなという感じですね。

(山﨑)
多分、どうなんですか、生コンさんが一番お困りなのは今のお話で、スラッジケーキよりもスラッジ水の処理をどうするかというのが一番の問題で。そこをクリアしてあげるともう少しこう、リユース・リサイクルが進むんじゃないかと僕は思っていて。まぁ、あの先生方がおられて、JISで例えば回収骨材が整備されたとはいえですね、多分これを標準化した工場は日本にほぼなくて、使えない状況にある。
仮に標準化されたとしても施工者が発注するだけの量を確保できるかというと、そうはならない。スラッジも同じで、濃度規定の3パーセント、1パーセントと言いますけど、常に安定した濃度のスラッジをすべての生コンに使えるかというとそうではないですよね。となると我々施工者としては発注したくても安定したものが通常ずっと来ないとなるともう、1回はスラッジでいったけど2回は普通コン、なんていうのは普通考えられないので、発注ができない状況にあるんですよね。だから、どちらかというとスラッジだけで全部やるかって、無理ですよね。だからなんぼかをスラッジ使う、いくらか使ってあとは清水を使うということになるので、そのあたりが混合できる方法なんか考えるとか、そのスラッジ濃度にある程度こだわらず、大きな枠の中で耐久性を評価して使っていけるようなシステムを作るとか。まぁちょっと仰ってましたけど、オーナーさん、発注者さんが理解を示していただいた上でリサイクル品を使った、それに対する何かインセンティブ的なものを高める手法をとるだとか。そういうところが多分必要で、個々のソリューションとしてはそれなりに整ってきている、規格化されている。再生鋼材はもう20年くらい前からやってますけど未だに使えるところってほとんどない。
これは何かっていうと、すべて法規制とかオーナーの理解とかそういうところが最も障害になっている、ボトルネックになっているところなわけで。この委員会として、研究会として、そういう流通を整えた上で、いま仰ったように、整ってきたよね、じゃあこれをうまく使うところまで持ち上げていければですね、本当に意味のある研究会になってくるんじゃないかという気がしますね。

(野口)
あの、順番を追って実装していくって事になると思うんですけど。規格はできて15年くらい経つという状況の中で、再生骨材の話ですけど。それにはもうちょっと前から使っていけるようになっている。で、発注者の理解とかですね、ゼネコンは理解しているかもしれないけど発注者が理解していないがために使えないとかっていうところに最後はいくと思うんですが。できることとして、土木学会ですと示方書、建築学会ですとJASS5みたいなものが、日本の中では標準の工事仕様書であったりというところの位置づけなので、そこでスラッジを使いましょうという位置づけに徐々になってきて。今回JASS5の大改訂にあたっては、そのあたりを使える用途のコンクリートについては優先的に近いような状況で使いましょうか、というような形で、環境に配慮したコンクリートを評価しましょうという仕組みも作り上げようとしているので。そういう形が浸透してくれば発注者の方も、最近のこの世の中ですと、やはり環境面に配慮しているということが売りになってくることもある。まぁそこが品質を落とすようなことになっては困る。そこはもう生コン側の方で担保していただけているんだと思いますので、そこを目指してこれから実装していくべく。
まぁ多分ですけど公共工事あたりが少し船頭を切って頂くというのは必要かもしれません。環境省の規制が外れ、経済産業省のもとで規格化を進め、国交省が公共工事で利用し、一般の工事へ普及させていくという流れになっていくのではないかなということで。
まぁこの研究会はそちらの方向を向いていくということで、あらゆるソリューションを見つけようというふうに思っています。